誕生日が近づくある日手元に届く「免許更新のお知らせ」。この紙がポストに入っているのに気付き、さていつ行こうなんて悩むことができるのは、幸せなことなんですよね。
これが海外にいるとついつい忘れがち。はっと気づいたら免許更新期間が終わっていた、なんてことのないように一時帰国の日本滞在に合わせて、免許更新をすることをオススメします。
今回はその「期間前更新」を実際にしてきたキノコの体験談です。
免許失効の危機を救う、期間前更新制度とは
「期間前更新」とは、運転免許証の更新期間が来る前に更新の手続ができるという制度のことです。特例更新とも言われ、やむを得ない理由により運転免許証の更新期間中に一連の更新手続きが困難であると予想される場合に、「更新期間前」に申請ができる制度です。
今回キノコ🍄はこの「やむを得ない理由」が、海外滞在中につき更新時期に更新申請に向かうことが難しいケースに該当したため、手続きをすることができました。
では他にどんな方が特例更新の対象となるのかを見ていきましょう。
期間前更新の対象者とは?
1:更新期間の全てにおいて、行動の自由が制限される用務がある方
- ①海外へ旅行、赴任をしている方
- ②洋上での用務がある方
- ③日本国内において訓練や修行をしている方
※やむを得ない用務とは、宗教、風習、訓練又は海外旅行など、「行動の自由や範囲」の制限を受け、更新申請ができない状態にあることです。同じ用務だったとしても、日本国内における長期出張や赴任はこれに該当しません。
※訓練および修業については主管する組織や団体の修行証明書や入山許可証などにより更新期間全てにおいて更新申請に向かうことができない旨の行動の自由が制限されていることを証明する必要があります。
キノコの場合は1ー①に該当したんだね
2:病気やケガ、出産予定がある方
- ①病気等で更新期間直前・最中に入院又は手術などの予定がある方
- ②更新期間の前後又は最中に出産の予定がある方
病気やケガの場合は、傷病名や全治所要期間がわかる内容が記載されている診断書が必要です。入院や手術などの場合は入院計画書などの医師からの証明書が必要です。出産に伴う証明書としては出産予定日が記載されている母子手帳の提出が求められるようです。
3:法令の規定により身体の自由を拘束されている方(収容等)
収容される予定のある方。収容予定通知書などの証明書が必要です。
どこで期間前更新ができる?
筆者キノコは最寄りの警察署の免許カウンターで更新をしてきました。
警察署で特例更新の申請ができるのは
- 優良運転者講習、一般運転者講習の該当者
- 高齢者講習等をすでに受講し、終了証のある方
→また、運転免許試験場では、更新時講習の区分に関係なく申請できます。詳しくは警視庁HPで確認してみてくださいね。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/koshin/koshin/koshin01.html
運転免許証期間前更新の手数料はどれくらい?
手数料は今現在お持ちの免許証の色で変わってきます。更新手数料は一律で2,500円です。そこに講習手数料がその講習を受ける必要があるかで変わってきます。優良/一般/初回/高齢者/違反運転者でそれぞれ料金は異なるのでご自身の料金を確認してみてくださいね。
講習区分 | 更新手数料 | 講習手数料 | 合計 |
---|---|---|---|
優良運転者講習 | 2,500円 | 500円 | 3,000円 |
一般運転者講習 | 2,500円 | 800円 | 3,300円 |
きのこはペーパーゴールドドライバーだったので3,000円支払ってきました
海外滞在者向け:期間前更新をするときに必要な書類③つはこれ!
海外滞在者が日本への一時帰国のタイミングで期間前更新制度を利用するときに持参する書類はこの3つです。
- 運転免許証
- パスポート
- 一時帰国滞在証明書*
- 手数料
*筆者(キノコ)は海外転出届を出して住民票を除票していたので東京都内の滞在先における一時帰国(滞在)証明書と証明人の住所等が確認できる身分証明書の写しが必要でした
*キノコの場合、一時滞在先→実家&証明人の身分証明書写し→実家母の運転免許証の写しを持参しました
一時帰国滞在証明書の書式見本はこちら
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/koshin/koshin/koshin06.files/kikoku.pdf
一時滞在先がホテルの場合はどうする?別途必要な書類とは?
住民票がなく、かつ一時滞在先がホテルである場合もあると思います。その場合は一時帰国滞在証明書を宿泊するホテルの支配人・責任者の方に記入していただく必要があります。支配人の名刺のコピーが必要な自治体もあるようなので、詳しくは更新に向かう警察署や免許センターに事前に確認したほうがよいでしょう。
いざ、運転免許証「更新期間前の更新」手続きへ!当日の流れはこんな感じだった
狙い目は朝一番!空いている時間がオススメ
朝一番に行こうと思いながらもついつい遅くなり、キノコが到着したのは10時頃。すでに事務所内は人人人で溢れかえっていました。ほとんどが免許更新の方だと思いますが、期間前更新でも一般受付の列に並んでしばらく待ちます。おそらく警察署の免許事務所は8:30から開いているところが多いと思うので、後の講習も前のグループが始まったばかりだと待ち時間が長くなります、朝のうちに行くのが良いでしょう。
受付到着、運転免許証とパスポートを見せながら事情を話す
こればかりは運なのですが、カウンターにいる係の人が「期間前更新」の受付が久しぶりだったりすると、あまりスムーズにいかないのかもしれません。私は「ハガキはどうしたの」と聞かれ、海外在住であるため日本に住所が無く、期間前だからハガキは来ていない旨説明したのですが、不審がられてしまいました。しばらくボソボソ話し合いをしていましたが奥から違う方がでてきてくださり対応してくれました。要件確認が終わり、先に進んでよいGOサインが出たときはほっとしました。
カウンターで手渡されるた「期間前更新理由申請書」に必要事項を記入、手数料の支払いへ進んだ後は、免許更新をする人たちと一緒に視力検査と講習受講のコースを回りました。
運転免許証の期間前更新完了!一つだけ注意することとは
こうして無事、新しい有効期限の運転免許証を受け取ることができました。警察署についてから新しい免許証を受け取るまでの所要時間は、キノコの場合約2時間ほどでした。ビデオ講習を受ける際に、ちょうどよい回に間に合うと時間が短縮されますが、次の回になってしまうと待ち時間がより長くなってしまいます。
また、とても便利な期間前更新ですが、ひとつだけ注意するポイントがあります。
運転免許証の有効期限は免許保有者の誕生日を基準としているため、更新期間ではない時期に更新をすると通常更新よりも有効期間が最長1年短くなります。
これは、1回目の誕生日を経過した時点で「1年経過した」というふうに判断されるためで、優良運転者/初回更新者/違反運転者講習に該当する場合などで、それぞれ期間がどう短くなるかが変わるので、自分がどれに当てはまるのかを事前に確認して、期間前更新をしてよいかどうか、どうしても通常更新ができないのかどうかを今一度確認するのも大切です。
期間前更新をするデメリット、それぞれのケースでどれほど有効期限が短縮されてしまうのかについては、埼玉県警のHPが詳しく解説してくれています。